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?時雨は客間2へと訪れていた。冷房がガンガンきいている部屋のおかげで幾分か頭が冷え、冷静になれた。そこには数々の家具があったが、眠り姫が目を付けるのは勿論ベッドだろう。ふかふかの見るからに寝やすそうなベッドにダイブする。そこでなにか硬い感触があるのに気づいた。

 思い切ってめくってみると、そこには白いスマホケースに身を包まれたスマホが一台置いてあった。急いで電源をつけると、そこに映し出されたのはクマの言う通り、問題であった。


「何でしょうか……一度ほーるに戻り、皆様と共有いたしましょう……。」


 小走りで客間2を出て行った時雨。いつも眠たげな瞳をしているが、今回ばかりは焦りの色が見えていた。










「このおもちゃ箱怪しいっす!」

「う〜ん、こっちとか怪しそうじゃないかなぁ?」


 暖色姉妹組は再び子供部屋へと訪れていた。ひなたはガラスケースに閉じ込められている二人を見ていると混乱し始めたが、一度来たことのある子供部屋に来ると少し落ち着いていた。いつもの調子に戻り、おもちゃがこんもり積まれているおもちゃ箱をひっくりかえした。バーッとおもちゃが出てくるが特にお目当ての物は見つからなかった。残念そうに眉を下げるひなただが、澪のほうが声を上げた。


「この壁掛けカレンダー、怪しくない?どこにでもありそうなカレンダーだし、子供部屋に似合わないよねぇ。」

「そう言われたらそうかもっす。持っていくっすか?」


 そうだねぇ、とつぶやいて壁掛けカレンダーを小脇に抱えて二人はほーるへと戻っていった。ぱたりと閉められた扉の中に残されたのはぐちゃぐちゃになったおもちゃたちであった。









「はあ、なんで倉庫って暗めなんですかね。電気つけても微妙に見通し悪いし……。」


 なこは倉庫にいた。ガラスケースを壊せるものがあるのではないかと踏んでの行動だった。実際にチェーンソーや大きなナイフやらが置いてある棚を除いてみるとどれもこれも重そうだが、その分ガラスケースくらいなら割れそうだとなこの胸は期待で膨らむ。急いで持って行こうとしたが、そのときモニターからあのクマの声が聞こえてきた。


〈ちなみにですが、あの”がらすけーす”はここにある道具では絶対に壊れません!試してみても良いですが時間の無駄です!〉


 それだけ言うとプツリとモニターは光を失った。

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(プロフ) - きゃらめる@ぱんけえきさん» コメントありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。今後ともあいです!をお楽しみいただけたら幸いです。 (3月29日 22時) (レス) id: f84a20cb2a (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる@ぱんけえき - とっても面白いです!アイドルたちがデスゲームをするのはなかなかユニークなご企画ですね! (3月29日 21時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2024年1月13日 11時

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